ワーママへの厳しい目線に、あなたも苦しんでいませんか?
厚生労働省の調査では、働くママの約7割が周囲からのプレッシャーにストレスを感じているというデータも。
しかし、「甘え」と「周囲を頼ること」は全く異なるものです。
この記事では、ワーママが心の軸を保ちながら、自分らしく働き続けるためのヒントをお伝えします。
目次
「ワーママは甘えるな」⁈ワーママが圧力に負けないための自分軸とは
なぜワーママは『甘えるな』と言われるのか
- 「子どもがいるからって特別扱いしないよ」
- 「周りのママはもっと頑張っているのに…」
- 「育児を言い訳にするなんて甘えよね」
こうした言葉を、直接的または間接的に投げかけられた経験を持つワーママは少なくないのではないでしょうか。
その背景にある3つの要因を、詳しく見ていきましょう。
日本特有の「働く母親」への価値観
「ワーママは甘えるな」という言葉が生まれる背景には、長年にわたり根付いた日本社会の価値観があります。
仕事においては「自己犠牲を伴ってこそ評価される」という考え方が強く、家庭では「母親が家庭の中心であるべき」という固定観念が存在します。
この両方を完璧にこなすことが求められるワーママにとって、そのプレッシャーは計り知れません。
内閣府男女共同参画局の調査によると、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方に賛成する人の割合は、2021年時点でも約30%存在します。この数字は、年々減少傾向にあるものの、まだまだ根強い性別役割分担意識が残っていることを示しています。
特に、40代以上の管理職層や、子育て世代の親世代において、この傾向が強く見られます。
そのため、ワーママは職場や家族から、以下のような無言のプレッシャーにさらされることになります。
- 「子どもの発熱で突然早退され迷惑。誰がその業務を負担すると?」
- 「残業できないのは会社への貢献度が低い証拠だ」
- 「ワーママが時短勤務や在宅勤務を希望することで、業務のしわ寄せがきて迷惑…」
- 「幼いころから子どもを預けるなんてかわいそう」
完璧な母親像への固定観念
「良い母親」というイメージは、しばしば「献身的」「自己犠牲的」という要素と結びつけられます。
さらに、近年はSNSの普及により、「他のワーママはもっと頑張っている」という比較が生じやすくなっています。
「インスタ映え」する育児の様子や、メディアで取り上げられる“すごいワーママ”の存在は、この固定観念をさらに増長している面があります。
ワーママを追い詰める「完璧を求める価値観」
- 手作り弁当でなければならない
- 休日は子どもと常に一緒に過ごすべき
- 家事は完璧にこなして当たり前
- 仕事でも成果を出し続けなければならない
子供が小さい時、授乳の肩こり解消とリフレッシュのために1人で市民プールに泳ぎに行ったら、地域のママたちから「赤ちゃんを預けて1人で行くなんてぶっ飛んでる」と言われたことがある。自分をメンテナンスすることすら「非常識なママ」とみられちゃう。母親に自己犠牲を求める空気がつらかった…。
— 羽生祥子【公式】 (@habu_sachiko) February 18, 2024
職場での理解がない
日本の企業文化において、いまだに「長時間労働」や「急な残業」が当たり前とされている職場は少なくありません。
育児との両立に必要な柔軟な働き方を「甘え」と捉える風潮が、特に以下のような場面で表面化します。
- 子どもの急な発熱による早退や欠勤
- 時短勤務の利用
- リモートワークの活用
- 残業や休日出勤の辞退
また、「甘えるな」という言葉が投げかけられる背景には、職場や社会のサポートが十分ではないことも影響しています。
本来サポート体制が整っていれば、「甘えるな」と言われること自体がないはずです。
ワーママが抱える課題を個人の問題とせず、社会全体で共有する意識が求められています。
妊娠は病気じゃないという本来の意味は「だから無理しないでね」なのに、どうして「だから甘えるな」という話に変わったんだろうね。。
その方が都合が良かったのかな。— Tomo_ワーママ🫅 (@Tomo____s2) June 26, 2022
見えにくい「両立の困難さ」
多くの場合、ワーママが直面している困難は、外からは見えにくいものです。
ワーママの知られざる苦悩
- 早朝から始まる家事
- 夜中の育児による睡眠不足
- 常にギリギリな時間管理
- 予期せぬ事態への対応
- 心理的な負担やストレス
これらの負担は数値化しづらく、また表面化しにくいため、周囲からは「頑張りが足りない」と誤解されがちです。
「甘え」ではない!ワーママが直面する7つの課題
ここではワーママが日々直面している具体的な課題について、現場の声とともに詳しく見ていきましょう。
これらの課題は、決して「甘え」ではなく、働く母親たちが真摯に向き合っている現実です。
時間的制約との戦い
具体的な状況
- 保育園のお迎え時間という制限
- 退社間際の業務依頼への対応が困難
- 通勤による時間のロス
- 子どもの習い事の送迎
金融業・35歳
どんなに効率よく働いても、17時には退社しないと保育園に間に合いません。周りから『あの人は定時で帰る』と言われますが、帰宅後も家事・育児で深夜まで動き続けています
体力的な限界との向き合い
日々の負担
- 睡眠時間の慢性的な不足(平均6時間以下)
- 家事・育児による深夜までの活動
- 通勤時の荷物負担(PC・書類に加え、子どもの着替えなど)
- 子どもの夜泣きによる睡眠中断
健康への影響
- 慢性的な疲労感
- 免疫力の低下
- 持病の悪化リスク
- 精神的なストレス蓄積
ワーママは常に時間とタスクに追われ、ゆっくり休息をとる暇もありません。
それにより、過度なストレスに繋がったり、健康に影響を及ぼすリスクも。
周囲の理解不足による心理的負担
職場での課題
- 「子どもを理由に仕事を休むな」という雰囲気
- 急な欠勤・早退への批判的な目
- 時短勤務者への評価の低下
- 子育てに理解のない上司との関係
家庭での課題
- 義父母からの伝統的な価値観の押し付け
- 夫の協力不足
- 「母親なら当然」という周囲の期待
ワーママは「社会人・会社員」と「妻・母親」のダブルワーク(トリプルワーク?)となっており、それぞれから板挟みにあうこともしばしば。
周囲の理解がないと、ママが1人で抱え込むことになり、疲弊していきます。
子どもの急な発熱への対応
直面する困難
- 突然の保育園からの呼び出し
- 仕事の中断を余儀なくされる状況
- 看護休暇の取得制限
- 代替の保育者確保の難しさ
影響
- 重要な会議の欠席
- プロジェクトの遅延
- 同僚への負担増加
子どもの体調不良で対応するのは母親だという家庭は多いのではないでしょうか。
逆に父親が対応しようと上司に掛け合ったとき、「奥さんに任せればいいのでは」となりがちなのもよく聞かれます。
キャリアの停滞不安
具体的な課題
- 昇進・昇格の機会損失
- スキルアップの時間確保が困難
- 重要プロジェクトからの除外
- 転職市場での不利
IT業界・38歳
時短勤務を選択した途端、重要な案件から外されるようになりました。確かに時間的制約はありますが、工夫次第で十分対応できるはずなのに...
経済的プレッシャー
実態
- 保育費用の高騰
- 教育費の増加
- 時短勤務による収入減
- 万が一の際の貯蓄不足
具体的な負担(月額平均)
- 保育園費用:30,000円〜
- 習い事費用:20,000円〜
- 教育費積立:50,000円〜
- 生活費上昇:食費・光熱費の増加
子を育てるってとにかくお金がかかりますよね。
一方で、急な早退・欠勤で有給がなくなったり、時短勤務にしたりして、産前に比べて収入が減るのが痛いところです。
心理的負担の蓄積
日々の不安
- 子どもの成長への懸念
- 仕事のパフォーマンスへの不安
- 周囲への申し訳なさ
- 自己実現との葛藤
メンタルヘルスへの影響
- 慢性的な不安感
- 自己肯定感の低下
- 燃え尽き症候群のリスク
- 孤独感
様々な要因が絡み合い、ワーママは常に心理的負担に苛まれています。
不安が尽きず、モヤモヤした気持ちを抱えながら、時間とタスクに追われているのです。
これらの課題から見えてくるもの
これらの7つの課題は、互いに密接に関連し、複合的な問題となっています。
例えば…
- 時間的制約 → キャリアの停滞 → 経済的不安
- 体力的限界 → 心理的負担 → メンタルヘルスの悪化
- 周囲の理解不足 → 心理的負担 → モチベーション低下
このような複雑な課題を抱えながらも、日々奮闘するワーママたちの姿は、決して「甘え」とは言えないはずです。
むしろ、これらの課題に向き合いながら、職場と家庭の両立を図ろうとする姿勢こそ、現代社会に必要な「新しい働き方」のモデルケースと言えるかもしれません。
「甘え」ではなく「必要な配慮」という認識へ
ワーママが周囲を頼るのは甘え?「甘える」ことへの誤解
ワーママに対して「助けを求める=甘え」と捉える風潮が、プレッシャーを生む一因となっています。
しかし、「甘え」と「周囲を頼ること」は全く異なります。
ワーママが育児との両立のために周囲へ助けを求めることは、決して甘えではありません。
むしろ、「働き続けるために必要な環境整備」をしていると捉えるべきです。
企業がワーママへ配慮すべき理由
- 持続可能な働き方の実現には、柔軟な勤務体制が不可欠
- 心身の健康を維持することが、長期的な生産性向上につながる
- 多様な働き方を認めることで、組織全体の創造性が高まる
わかる…。
在宅勤務制度廃止で、元管理職組ワーママ(在宅勤務スタッフ)が一斉に退職の旨を社長に伝えたら、絆があるからいてくれると思ってたみたいな事言われた😋そう…だった…の?💩💩 https://t.co/FAeafcb6mY
— とんとんとんこ (@tonpeitonko) January 24, 2023
では、「甘え」と「周囲を頼ること」はどう区別すべきでしょうか。
周囲を頼る例
- 子どもの急な発熱で早退した時の業務引継ぎ
- 保育園の送迎に合わせた勤務時間の調整
- 育児負担を考慮した業務量の調整
甘えと捉えられかねない行動
- 育児を理由にした無責任な業務の遅延
- チーム内での配慮の押し付け
- コミュニケーション不足による一方的な要求
ここで言う「甘え」とは、自らの責任を放棄して他人に依存することではないでしょうか。
しかし、実際ワーママが「頼る」場合は、自分の役割を果たすために必要なサポートを求める行為であり、甘えとは異なります。
重要なのは、周囲に助けを求める際の「コミュニケーションの取り方」と「前準備」です。
積極的に上司や同僚とコミュニケーションをとり、業務整理や共有・緊急時のルール決め等の“前準備”を日頃から進めておくことで、もしもの時に周囲を頼りやすくなります。
適切なサポートを求めるポイント
ワーママが効率よく仕事と育児を両立するには、具体的なサポートを明確にすることが大切です。
たとえば・・・
- 家事の分担を家族に頼む:育児も家事もワンオペではなく、家族の一員として協力を得る
- 職場での柔軟な働き方を提案:時短勤務やリモートワークなど、制度を活用する
- 自治体やサービスを利用:ファミリーサポートや家事代行サービスなど外部のリソースを取り入れる
特に家事代行は、1時間から頼めて意外と高くないので、気軽に依頼できておすすめです。
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頼ることは、自分や家族を守るための重要な手段です。
「助けを求めることは正当な行為」という意識を持つことが、メンタルの安定と持続可能な働き方につながります。
圧力に負けない!ワーママが自分軸を持つための具体策
「ワーママは甘えるな」という言葉に振り回されないためには、他人の評価に頼らず、自分なりの価値観や基準を持つことが重要です。
これが「自分軸」です。
以下に、自分軸を構築するためのポイントを紹介します。
自分の優先順位を明確にする
仕事、家族、自分の時間など、自分が本当に大切にしたいものをリストアップしましょう。
実践ポイント
- 毎週日曜日に30分かけて次週の優先順位を決める
- 緊急度と重要度をマトリックスで可視化
- 「NO」と言える基準を持つ
- 完璧を求めすぎない
緊急度と重要度を可視化したとき、多くのワーママが『緊急だが重要ではない』タスクに追われています。
例えば、急な雑務や期限の短い依頼など
しかし、本当に注力すべきは『重要だが緊急ではない』タスクです。
自己啓発や子どもとの質の高い時間確保などが、これに当たります。
スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」で提唱されている時間管理マトリクスの概念。
緊急度と重要度の4象限マトリクスは、日々のタスクの優先順位を効果的に決め、成果を最大化するためのフレームワークです。
知識があっても、実践しないと意味がありません😅
あなたも気をつけましょう。 pic.twitter.com/XtVy7TxHuy
— セバス🍃考えるために書く人 (@kangaerubaka) November 21, 2024
すべてを完璧にこなすのではなく、優先順位に応じた選択をすることで、負担が軽減します。
心身の健康管理
また、ワーママが継続して働くためには、心身の健康管理が極めて重要です。
メンタルヘルスケア
- ストレスの見える化
- セルフケアの習慣化
ストレスを見える化するには、「日記をつける」ことが有効です。
その日あった出来事を思うままにツラツラ書いてみて、自分の気持ちを客観的にみてみると、自身のストレスに気づき対処することができます。
また体調の変化を記録して、強いストレスを感じた場合はなるべく周囲を頼り、睡眠時間を確保することが大事ですよ。
また、セルフケアを日常のルーティンとするのもおすすめです。
寝る直前に簡単なストレッチをしたり、電車・バス通勤の方は5分間だけでも深呼吸をしたり、気軽に取り組めることをできる範囲で習慣化していきましょう。
一方で『できる範囲で』という言葉は、時として際限がありません。
具体的な数値目標を設定することで、適切な限界設定ができます。
例えば『週に2回は22時までに就寝する』といった具合です。
支援制度の戦略的活用
制度は『あることを知っている』だけでは意味がありません。
事前に申請方法や必要書類を確認し、いざという時にすぐ活用できる準備をしておくことが重要です。
活用すべき制度と申請のタイミング
基本的な制度
- 育児時短勤務(対象年齢を確認)
- 子の看護休暇(有給での取得が可能か確認)
- テレワーク制度(週何日まで可能か確認)
- フレックスタイム制度(コアタイムの有無を確認)
知られていない制度
- 保育費用補助
- ベビーシッター派遣サービス
- 病児保育の利用補助
- キャリア形成支援制度
効果的なコミュニケーション術
上司・同僚との関係構築を日頃から意識することで、ワーママ自身が働きやすい環境づくりを行うことができます。
最も大事なのは、「報告・連絡・相談の工夫」です。
1日の予定を前日に共有し、突然の早退や欠勤でも業務引継ぎがスムーズに出来るように準備しておきます。
また、緊急時の対応方法を事前に確認し、代替案を含めた提案を行うことで、罪悪感なく対処することができます。
具体的な会話例
✅ 効果的な伝え方
「16時以降は保育園のお迎えがありますが、その前に重要な作業を済ませます。
もし追加の対応が必要な場合は、21時以降にリモートで対応できます。」
❌ 避けるべき伝え方
「子どもがいるので、残業は難しいです」
さらに、それらを円滑にサポートしてくれるのが「業務の見える化」です。
「見える化」の実践
- 仕事の進捗状況をクラウド上で共有
- チームでのタスク管理ツールの活用
- 時間外の対応可能範囲を明確化
業務を見える化して上司や同僚と共有することによって、もしもの時に不要な反感を買われることが少なくなります。
時間制約があるワーママだからこそ、タスク管理は確実に行っておきましょう。
長期的なキャリアビジョンの構築
長期的な視点を持つことで、日々の小さな挫折を乗り越える力になります。
また、周囲に自身のキャリアビジョンを伝えることで、理解と支援を得やすくなります。
具体的な目標設定
- 取得したい資格
- 挑戦したい業務
- 収入面での目標
また、現状の課題についても明確化しておくと、さらに職場の理解度が深まります。
現在の課題の明確化
- スキル面での強み・弱み
- 時間的制約による課題
- 家庭状況による課題
実践のためのチェックリスト
- 毎週の優先順位付けを実施しているか
- 睡眠時間は確保できているか
- 利用可能な支援制度をリストアップしたか
- 上司と定期的な面談の機会があるか
- 自己啓発の時間を確保できているか
- 家族との協力体制ができているか
自分軸を持つとは、『これならできる』という自信と、『ここまでは無理』という限界を、共に受け入れることです。
完璧を求めるのではなく、持続可能な働き方を見つけることが、結果的に長期的なキャリア形成につながります。
先輩ワーママの体験談:プレッシャーを乗り越えた方法
では、実際のワーママたちはどのように実践し、成果を上げているのでしょうか。
ここでは、様々な立場の先輩ワーママたちの具体的な体験談を紹介します。
ケース1:完璧を手放して見つけた、自分らしい働き方
一般企業の営業職として働く1児のママNさんは、以下の課題に直面していました。
- ノルマのプレッシャー
- 急な商談の調整
- 保育園の送迎
- 上司からの残業要請
そこで、下記のような解決策を実施。
step
1時間の再配分
まず、自分の1日を可視化することから始めました。
スマートフォンのタイムトラッキングアプリを使って、2週間ほど時間の使い方を記録。
すると、『習慣的に行っているが、実は重要度の低い業務』が見えてきました。
step
2営業スタイルの見直し
オンライン商談を積極的に提案し、移動時間を削減。
また、商談資料は事前送付を徹底し、商談時間の短縮化を図りました。
結果として、従来以上の成約率を実現できています。
Nさん(35歳・子ども2歳)
既存のやり方にとらわれず、ワーママとして働き方を見直したことで、仕事を続けることが出来ただけでなく、成果にも繋がりました。
得られた成果
- 月間売上120%達成
- 残業時間50%削減
- 上司からの評価向上
- 育児時間の確保
ケース2:チームの理解を得て実現した柔軟な働き方
IT企業のSEとして働く2児ママYさんは、以下の課題に直面していました。
- システムトラブルの対応
- チーム内でのコミュニケーション
- 急な子どもの発熱
- スキルアップの時間確保
そこで、下記のような解決策を実施。
step
1チーム体制の見直し
まず、自分の状況を正直にチームに共有。
その上で、『私にしかできない業務』と『チームで分担できる業務』を明確化しました。
特に障害対応は、マニュアル化とナレッジ共有を徹底しました
step
2リモートワークの活用
在宅勤務を最大限活用し、通勤時間を育児や自己啓発に充てています。
また、子どもの具合が悪い時も、自宅で業務を継続できる体制を整えました。
Yさん(38歳・子ども5歳、3歳)
チームの皆の手も借りつつ、時間を捻出できる働き方に変更しました。チームの協力がなければ実現できなかったので、感謝しかありません。
得られた成果
- プロジェクト遅延ゼロ
- チーム全体の生産性向上
- 資格取得(情報処理安全確保支援士)
- ワークライフバランスの改善
ケース3:制度を賢く活用した長期的キャリア構築
地方公務員として働く2児ママKさんは、以下の課題に直面していました。
- 異動による環境変化
- 職場の旧来的な価値観
- 子どもの学校行事への参加
- キャリアアップの機会
そこで、下記のような解決策を実施。
step
1制度の戦略的活用
育児時短、フレックス、テレワークなど、利用可能な制度を全てリストアップ。
それぞれの制度の利点を組み合わせて、最適な働き方を設計しました。
step
2キャリアプランの明確化
『子どもの成長に合わせたキャリアステップ』を上司と共有。
短期的な評価にとらわれず、長期的な成長を目指す方針を理解してもらいました。
Kさん(42歳・子ども9歳、7歳)
育児に寛容な職場環境ということもあり、ワーママが働きやすい制度が整っていたのも大きいです。子どもの成長に応じて状況も変わってくるので、変化に対応しつつキャリアを諦めない働き方を実現できました。
得られた成果
- 係長への昇進
- 働き方改革プロジェクトリーダーに
- 年次有給休暇取得率100%
- 子どもの行事参加率向上
ケース4:周囲の無理解と戦いながら築いた新しい働き方
スタートアップ企業の広報として働く1児のママSさんは、以下の課題に直面していました。
- スタートアップ特有の急な業務
- 前例のない両立モデル
- 上司や同僚の理解がない
- メディア対応の時間的制約
そこで、下記のような解決策を実施。
step
1業務の優先順位付け
緊急度と重要度のマトリックスを作成し、自分の判断基準を明確化。
これにより、『この案件は後回しにできる』という判断が明確になりました。
step
2コミュニケーションの工夫
毎週月曜日に、その週の予定と対応可能時間をチームに共有。
また、緊急案件への対応方針も事前に決めておくことで、突発的な事態にも対応できています。
Sさん(33歳・子ども1歳)
突発的な業務依頼に追われる職種なため、素早く優先順位を見極めつつ、タスク管理を行いました。ワーママの前例がなかったのでルール作りに苦労しましたが、後輩社員たちにも両立の道を示せたのが大きいと思っています。
得られた成果
- プレスリリース掲載数増加
- 社内制度の整備に貢献
- 後輩ワーママのロールモデルに
- 産休・育休取得率向上
成功事例から見える共通点
これらの事例から、成功を収めている先輩ワーママたちに共通する要素が見えてきます。
- 可視化の徹底:時間の使い方、業務の優先順位、自身の状況や制約など
- コミュニケーションの質:先手を打った情報共有、具体的な代替案の提示、長期的なビジョンの共有
- 制度の積極活用:複数制度の組み合わせ、事前の情報収集と準備、柔軟な活用方法の検討
- マインドセットの変革:完璧主義からの脱却、優先順位の明確化、長期的な視点の保持
失敗から学んだこと
成功事例の裏には、多くの試行錯誤がありました。
先輩ワーママたちが経験した主な失敗と、そこから得た学びを紹介します。
得られた学び
- 適切な境界線の設定の重要性
- 優先順位付けの必要性
- チームワークの活用方法
- 長期的視点の大切さ
まとめ
「ワーママは甘えるな」という社会的プレッシャーは、多くのワーママにとってストレスになっています。
しかし、「甘え」と「周囲を頼ること」は違います。
自分軸を持ち、周囲に頼ることで、無理なくバランスを保つ働き方が可能です。
家族や職場、地域のサポート制度を活用し、心身を守る習慣を取り入れることで、圧力に負けず自分らしい生き方を実現しましょう。
「甘えるな」に縛られない選択が、幸せへの第一歩です。