育児中のママの皆さん、日々の育児や家事で手首や指に痛みを感じていませんか?
それはもしかしたら腱鞘炎かもしれません。
赤ちゃんを抱っこしたり、おむつ替えをしたり、授乳を繰り返すことで、手首や指に負担がかかりやすくなります。
腱鞘炎の痛みが日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
しかし、簡単なストレッチを取り入れることで、痛みを軽減し、手首や指の健康を守ることができます。
この記事では、育児で腱鞘炎に悩むママに向けて、痛みを和らげるための効果的なストレッチ方法を詳しく紹介します。
予防のおかげで、2人目育児の現在は、まったく腱鞘炎になっていません!
腱鞘炎とは?その原因と症状
https://twitter.com/milkonPANDA/status/1726791827741970667
腱鞘炎は、腱と腱鞘(腱を包む鞘状の組織)の炎症によって引き起こされる痛みや腫れを特徴とする状態です。
特に育児中のママは、頻繁な抱っこや家事で手首や指を酷使することが多く、腱鞘炎になりやすい傾向があります。
ここでは、腱鞘炎の定義、育児中に発生しやすい理由、そしてその主な症状と診断方法について詳しく解説します。
腱鞘炎の定義と基本的な理解
腱鞘炎は、腱とそれを包む腱鞘の炎症です。
腱は筋肉と骨をつなぐ組織で、腱鞘はその腱を包み、滑らかに動かすための潤滑剤を分泌します。
何らかの原因で腱鞘に炎症が起きると、腱の動きがスムーズにいかず、痛みや腫れが発生します。
特に手首や指の腱鞘炎は、「ドケルバン腱鞘炎」や「ばね指」として知られています。
育児中に腱鞘炎が発生しやすい理由
育児中のママが腱鞘炎になりやすい理由は、以下の通りです。
- 頻繁な抱っこ:赤ちゃんを頻繁に抱っこすることで、手首や指に負担がかかります。特に手首をひねる動作が多いと、腱鞘にストレスがかかりやすくなります。
- 授乳の姿勢:授乳中の不適切な姿勢が続くと、手首や指の筋肉や腱に過度な負担がかかります。
- 家事や育児作業:育児と家事を並行して行うことで、手首や指を頻繁に使うため、腱鞘炎のリスクが高まります。
- ホルモンの変化:出産後のホルモンバランスの変化も、腱鞘の炎症を引き起こしやすくする一因です。
腱鞘炎、育児や家事で変な手首の使い方したせいかと思ってたけど、妊娠や出産を経て女性ホルモン(エストロゲン)が減ったことで手が弱くなり痛めやすい状態になってしまうことも一つの原因と教えてもらった。
— アッチアチのあち (@acchi99213535) December 14, 2023
産後爪がガタガタになったり薄くなったって話したら、それもそのせいかもねって言われた。 https://t.co/yTuEG1ci2A
気づいたらいつの間にか痛くなっているんですよね…。
腱鞘炎の主な症状と診断方法
腱鞘炎の主な症状には、以下のようなものがあります。
- 痛み:手首や指の関節、特に動かしたときに痛みを感じることが多いです。痛みは徐々に悪化し、次第に持続的になることもあります。
- 腫れ:炎症によって腱鞘が腫れ、手首や指の関節が太く見えることがあります。
- 動きの制限:腫れや痛みによって、手首や指の動きが制限されることがあります。特に、物をつかむ動作や手首をひねる動作が困難になります。
- クリック音:ばね指の場合、指を伸ばしたり曲げたりするときにクリック音がすることがあります。
妊娠中から患ってた、手首の痛み、
— 星サラミ (@hoshisarami) August 26, 2023
出産時にいきんだあと、
育児の抱っこや授乳で腱鞘炎になった。
日に日にひどく…
絵もひどく… pic.twitter.com/Ew3VDwD3GN
診断方法としては、医師が手首や指を触診し、痛みや腫れの程度を確認します。
場合によっては、X線や超音波検査を行うこともあります。
授乳中だと伝えると、念のため胴体に器具をつけてもらったのでレントゲンでも安心でしたよ。
腱鞘炎の予防とケア
腱鞘炎の予防とケアは、日常生活の中で取り入れることができるシンプルな方法から始められます。
ここでは、日常生活での予防策、正しい抱っこや授乳の姿勢、そして休息とアイシングの重要性について解説します。
日常生活でできる予防策
腱鞘炎を予防するためには、日常生活で手首や指にかかる負担を軽減する工夫が必要です。以下のポイントを実践しましょう。
- 適度な休憩:家事や育児の作業を続ける際には、定期的に休憩を取ることが重要です。長時間同じ動作を繰り返さないようにしましょう。
- ストレッチ:手首や指のストレッチを日常的に行うことで、筋肉や腱の柔軟性を保ち、炎症を予防します。簡単なストレッチを習慣化しましょう。
- 軽量化:育児用品や家事道具を軽量化することで、手首や指にかかる負担を減らせます。軽いベビーカーや簡単に持ち運べる育児用品を選ぶと良いでしょう。
- 正しい持ち方:重い物を持つときには、手首に負担がかからないように正しい持ち方を心がけましょう。両手でバランスよく持つことがポイントです。
正しい抱っこや授乳の姿勢
抱っこや授乳の姿勢を工夫することで、腱鞘炎のリスクを大幅に減らすことができます。
以下のポイントを参考に、正しい姿勢を意識しましょう。
- 抱っこ:
- 赤ちゃんを体に密着させる:赤ちゃんを体に密着させることで、手首にかかる負担を軽減できます。
- 腰と足で支える:手首や腕だけでなく、腰や足も使って赤ちゃんを支えるようにしましょう。腰に巻くサポートベルトや抱っこ紐を使うと便利です。
- 片手抱っこを避ける:片手だけで抱っこすることは、手首に大きな負担をかけます。両手を使ってバランスよく抱っこしましょう。
- 授乳:
- サポートクッションを使用する:授乳クッションを使うことで、赤ちゃんの重さを分散し、手首にかかる負担を減らします。
- 腕をリラックスさせる:授乳中は、腕をリラックスさせることが大切です。肘掛けやクッションを使って腕をサポートしましょう。
- 適切な高さと角度:赤ちゃんの位置が高すぎたり低すぎたりしないように、適切な高さと角度で授乳を行いましょう。
\授乳時の正しい姿勢については、こちらの記事にも書いています。参考にどうぞ!/
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参考授乳がうまくいかない?正しい授乳姿勢を知りたい!原因と改善方法
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休息とアイシングの重要性
手首や指に負担がかかったときには、適切な休息とアイシングが重要です。以下の方法でケアを行いましょう。
- 休息:
- 過度な使用を避ける:手首や指を過度に使わないようにし、適度な休息を取りましょう。腱鞘炎の症状が現れた場合は、すぐに手を休めることが大切です。
- 手首を固定する:手首を固定するサポーターやテーピングを使うことで、動きを制限し、炎症を抑えることができます。
- アイシング:
- 冷却する:腱鞘炎の初期症状には、冷却が効果的です。氷嚢や冷却パックを使って、患部を15〜20分程度冷やしましょう。冷却は一日に数回行うと良いです。
- 温冷交代療法:痛みが続く場合には、温冷交代療法を試してみましょう。数分間冷やした後、温めることを繰り返すことで、血行を促進し、炎症を軽減します。
これらの予防策とケア方法を実践することで、育児中の腱鞘炎を効果的に予防し、症状を和らげることができます。
痛みを軽減する簡単ストレッチ
腱鞘炎の痛みを軽減するためには、日常的に簡単なストレッチを行うことが効果的です。
ここでは、腱鞘炎に効果的な基本的なストレッチ方法から、指や手首、前腕、肘、手のひら、手背のストレッチについて詳しく解説します。
腱鞘炎に効果的なストレッチの基本
腱鞘炎に効果的なストレッチの基本は、無理のない範囲で筋肉や腱を柔らかくすることです。
以下のポイントを押さえてストレッチを行いましょう。
- ウォームアップ:ストレッチを始める前に、軽い運動や手を温めることで筋肉をほぐしておくことが大切です。
- ゆっくりと行う:急に伸ばすと筋肉や腱を痛める可能性があるため、ゆっくりとした動作で行います。
- 無理をしない:痛みを感じたら無理せず、中止することが重要です。少しずつ可動域を広げていきましょう。
- 呼吸を意識する:ストレッチ中は深呼吸を心がけ、リラックスした状態で行います。
指と手首のストレッチ
指や手首のストレッチは、腱鞘炎の痛みを軽減するために非常に効果的です。
- 指の伸展ストレッチ:
- 手のひらを上に向けて、指をまっすぐに伸ばします。
- 反対の手で指を一本ずつ押さえ、ゆっくりと上に引き上げます。
- 各指で15秒間キープし、リラックスします。
- 手首の屈曲ストレッチ:
- 手のひらを下に向けて、腕を前に伸ばします。
- 反対の手で手首を押さえ、指先を下に向けてゆっくりと手首を曲げます。
- そのまま15秒間キープし、手をリラックスさせます。
- 手首の伸展ストレッチ:
- 手のひらを上に向けて、腕を前に伸ばします。
- 反対の手で手首を押さえ、指先を上に向けてゆっくりと手首を反らします。
- そのまま15秒間キープし、手をリラックスさせます。
https://twitter.com/kokoro_teacher9/status/1766727869550723288
輪ゴムを開く運動で腱鞘炎が楽になる、ってやつ、1週間せずに効果出た。医者に「育児をしてる限り治らない」と言われた、手首を捻るのすら辛かった腱鞘炎が全然痛くなくなった。ありがとうツイッタラー。 pic.twitter.com/X5tS1hnhdX
— 軟体動物 (@kuzumaimai) February 9, 2024
前腕と肘のストレッチ
前腕や肘のストレッチは、腱鞘炎の症状を和らげるのに有効です。
- 前腕のストレッチ:
- 手のひらを下に向けて、腕を前に伸ばします。
- 反対の手で手首を押さえ、指先を下に向けてゆっくりと前腕を伸ばします。
- そのまま15秒間キープし、手をリラックスさせます。
- 肘の伸展ストレッチ:
- 腕を前に伸ばし、手のひらを上に向けます。
- 反対の手で肘を押さえ、ゆっくりと肘を伸ばします。
- そのまま15秒間キープし、リラックスします。
- 肘の屈曲ストレッチ:
- 腕を前に伸ばし、手のひらを下に向けます。
- 反対の手で肘を押さえ、ゆっくりと肘を曲げます。
- そのまま15秒間キープし、リラックスします。
手のひらと手背のストレッチ
手のひらや手背のストレッチも、腱鞘炎の痛みを軽減するのに役立ちます。
- 手のひらのストレッチ:
- 手のひらを上に向けて、指を広げます。
- 反対の手で指を一本ずつ押さえ、ゆっくりと手のひらを反らします。
- 各指で15秒間キープし、リラックスします。
- 手背のストレッチ:
- 手のひらを下に向けて、指をまっすぐに伸ばします。
- 反対の手で指を押さえ、ゆっくりと手背を曲げます。
- そのまま15秒間キープし、リラックスします。
これらのストレッチを日常的に取り入れることで、腱鞘炎の痛みを軽減し、手首や指の可動域を広げることができます。
無理をせず、少しずつ実践していきましょう。
ストレッチの実践方法
ストレッチを効果的に取り入れることで、腱鞘炎の予防や症状の軽減が期待できます。
ここでは、ストレッチのタイミングと頻度、ストレッチ中の注意点、そして効果を高めるためのコツについて詳しく解説します。
ストレッチのタイミングと頻度
ストレッチを行うタイミングと頻度は、効果を最大限に引き出すために重要です。
- タイミング:
- 朝のストレッチ:朝起きたときにストレッチを行うことで、手首や指の筋肉を柔らかくし、一日の動作をスムーズにします。
- 活動中のストレッチ:家事や育児の合間に短時間のストレッチを取り入れることで、手首や指にかかる負担を軽減します。長時間同じ姿勢を続ける前や後にストレッチを行うのも効果的です。
- 夜のストレッチ:就寝前にストレッチを行うことで、手首や指の筋肉をリラックスさせ、快適な睡眠を促します。
- 頻度:
- 毎日行う:ストレッチは毎日継続して行うことが大切です。少なくとも一日に2〜3回、各ストレッチを15〜30秒間行うことを目標にしましょう。
- 痛みが軽減するまで続ける:症状が軽減するまで、継続的にストレッチを続けることが必要です。痛みがなくなっても予防のために継続しましょう。
ストレッチ中の注意点
ストレッチを行う際には、以下の注意点を守ることで、安全かつ効果的に実践できます。
- 無理をしない:ストレッチ中に痛みを感じた場合は、無理をせずにすぐに中止します。無理に伸ばすことで逆効果になることがあります。
- ゆっくりと行う:急な動作は避け、ゆっくりとした動作でストレッチを行います。ゆっくりと筋肉や腱を伸ばすことで、効果が高まります。
- 正しい姿勢を保つ:正しい姿勢を意識しながらストレッチを行います。姿勢が悪いと効果が減少し、別の部位に負担がかかることがあります。
- 呼吸を意識する:ストレッチ中は深呼吸を心がけ、リラックスした状態で行います。呼吸を止めず、自然な呼吸を続けましょう。
効果を高めるためのコツ
ストレッチの効果を最大限に引き出すためには、以下のコツを参考に実践してみてください。
- ウォームアップ:ストレッチの前に、手首や指を温めるウォームアップを行います。軽い運動や手を温めることで、筋肉や腱が柔らかくなり、ストレッチの効果が高まります。
- 一貫性:ストレッチを一貫して続けることが重要です。習慣化することで、手首や指の柔軟性が向上し、腱鞘炎の予防に繋がります。
- ストレッチのバリエーション:同じストレッチばかりではなく、様々なストレッチを取り入れることで、手首や指の異なる部位を効果的に伸ばすことができます。
- リラックス環境:リラックスできる環境でストレッチを行うと、効果が高まります。静かな場所や好きな音楽を聴きながら行うと良いでしょう。
- 水分補給:ストレッチの前後には十分な水分を摂取することが大切です。水分を補給することで筋肉や腱が柔軟になり、ストレッチの効果が高まります。
これらの実践方法を取り入れて、効果的なストレッチを行いましょう。
その他の対処法
腱鞘炎の症状を軽減するためには、ストレッチ以外の対処法も取り入れることが重要です。
ここでは、サポーターやテーピングの活用、専門医の治療とリハビリ、日常生活での負担軽減方法について詳しく解説します。
サポーターやテーピングの活用
サポーターやテーピングを使用することで、手首や指にかかる負担を軽減し、腱鞘炎の症状を和らげることができます。
- サポーター:
- 固定サポーター:手首や指を固定するサポーターを使うことで、動きを制限し、炎症を抑えることができます。特に夜間に装着することで、無意識の動きを防ぎ、痛みを軽減します。
- サポートベルト:手首にかかる負担を分散させるサポートベルトを使用することで、日常の動作中の負担を軽減します。育児や家事の際に着用することをおすすめします。
- テーピング:
- 固定テープ:手首や指を固定するためのテーピングを行うことで、動きを制限し、炎症を抑えます。スポーツ選手などがよく使用する方法で、負担を軽減する効果があります。
- サポートテープ:手首や指のサポートとして、特定の筋肉や腱をサポートするテーピングを行います。専門家の指導のもと、正しい方法で行うことが重要です。
子育て中のパパ・ママにお勧めの手首ガードサポーターもあります。
親指と手首の両方をしっかりサポートしてくれて、かつ薄手なので家事育児の邪魔にならないのがポイント。腱鞘炎になる前の予防としてもおすすめ。
専門医の治療とリハビリ
腱鞘炎の症状が重い場合や、セルフケアだけでは改善しない場合は、専門医の治療を受けることが必要です。
- 専門医の治療:
- 診断:整形外科やリハビリ専門医の診断を受けることで、腱鞘炎の正確な状態を把握できます。症状に応じた適切な治療計画を立ててもらいましょう。
- 薬物療法:痛みや炎症を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やステロイド注射などの薬物療法が行われることがあります。
- 物理療法:超音波治療や電気療法、ホットパックなどの物理療法を行うことで、痛みを軽減し、治癒を促進します。
- リハビリテーション:
- 運動療法:専門の理学療法士による運動療法を受けることで、手首や指の機能回復を目指します。ストレッチや筋力トレーニングを組み合わせたプログラムが行われます。
- 作業療法:日常生活の動作を見直し、負担を軽減するための工夫や補助具の使い方を指導してもらうことができます。
https://twitter.com/suzuki0729/status/1775716862271393993
自己判断せずに、相談するのも大事です。
日常生活での負担軽減方法
日常生活での負担を軽減するための工夫を取り入れることで、腱鞘炎の予防や症状の軽減が期待できます。
- 育児用品の見直し:
- 軽量ベビーカーや抱っこ紐の選択:軽量で使いやすい育児用品を選ぶことで、手首や指にかかる負担を減らすことができます。
- 育児用クッションの活用:授乳クッションやサポートクッションを使うことで、手首や腕にかかる負担を軽減します。
- 家事の工夫:
- 適切な道具の使用:軽量の調理器具や掃除道具を使うことで、手首や指にかかる負担を減らすことができます。
- 休憩の取り方:家事や育児の合間に適度な休憩を取り、手首や指を休ませることが大切です。短時間でもこまめに休憩を挟むようにしましょう。
- 職場での工夫:
- エルゴノミクスの導入:デスクワークの場合、キーボードやマウスの配置を見直し、手首に負担がかからないように工夫します。リストレストを使用するのも効果的です。
- 作業の合間にストレッチ:仕事の合間に手首や指のストレッチを行い、負担を軽減します。タイマーを設定して定期的に休憩を取ると良いでしょう。
これらの対処法を実践することで、腱鞘炎の症状を和らげ、手首や指の健康を守ることができます。
まとめ
腱鞘炎は育児における大きなハードルですが、適切な対策とサポートを取り入れることで、痛みを和らげながら育児を楽しむことができます。
ストレッチやサポーターの活用、専門医の治療を通じて、手首や指の健康を守りましょう。
また、精神的なストレスを軽減し、周囲のサポートを求めることで、心の健康も維持できます。
育児の喜びを感じながら、自分自身を大切にすることを忘れずに、心身ともに健やかに育児を続けていきましょう。